ひきこもりろん

広告ライターからエンジニアに転職し、現在はYouTuberデビューを目論んでいる「ひきこもり志願者」が日々の妄想を書き散らかすブログ。

【123日目】監獄学園とロールプレイの日

今更ながらTVアニメ『監獄学園』を視聴した。まだ未視聴の方のために概要をお伝えすると、元は女子高だった私立八光(はちみつ)学園高等学校に入学した男子生徒5人が「のぞき」を働いてしまい、罰として学園内に設置された監獄へ収容される話である。

監獄内での生活は一般的な懲役囚とさして変わらず、肉体労働を中心とした懲役に服する訳だが、その監視を務めるのは「裏生徒会」と呼ばれる美人女子生徒たちだ。そんな環境でまともな懲役生活など送られるはずもなく、作中ではお色気シーンが数多く描かれている。

こうして書くと「美人看守に囲まれたハーレム生活」を連想されるかも知れないが、その日常は決して甘美なものではない。裏生徒会の役員は基本的に攻撃特化型のサディスト集団なので、主人公のキヨシを始めとする男子生徒たちは、日々過激な暴力に苛まれることになる。

本来であれば生徒という同じ立場である生徒たちが、「看守」と「受刑者」という2つのカテゴリに分類され、その役割を遂行する。この構図から、私はかつて米国で行われた「スタンフォード監獄実験」を連想した。

この実験はスタンフォード大学の心理学者であるフィリップ・ジンバルドー指導の下で1971年8月14日から行われたものである。刑務所を舞台にして、普通の人間が特殊な肩書きや地位を与えられると、その役割に合わせて行動するかどうか証明するのが目的だった。

先に述べた監獄学園の設定と同じように、実験の参加者は看守役と受刑者役に分類され、刑務所に近い設備で各々の役割を演じることになる。その結果、看守役は誰かに指示されるわけでもなく、自ら受刑者役の人間に罰則を与え始めたそうだ。

当初の実験期間は2週間が予定されていたが、牧師がこの危険な状況を察知して家族へ連絡し、中止に向けた協議が行われた。その結果、実験は僅か6日間で中止されたそうだが、看守役の人間たちは続行を要求したと言う。人間の闇の深さが垣間見られる話である。

監獄学園においても、裏生徒会の役員たちは男子生徒に厳しい罰を与え、さらには退学へと追い込もうと企てる。初めこそ「のぞき行為に対する罰」という名目を保っていたが、中盤からの懲罰は明らかに過剰であり、私怨や信念すら感じられない。看守としての役割だけを忠実に遂行する姿は、さながら思考力を持たない機械のようである。

つまり人間とは、与えられた環境や役割によって己の人格や限界すらも書き換えられる存在なのだ。これは決して悲観的な話ではなく、使い方次第で大きな利益をもたらす事実になるだろう。

例えば会社で、「新人教育担当」という役割を与えられたとする。他人を教育するためにはまず自身の業務を分析し、もしも不足している知識があれば補う必要があるだろう。

しかしこの「役割」が存在しなかったら、自身の業務について振り返る機会など無かったかも知れない。現代社会において、役割とは成長に欠かせない存在なのである。

そこで私が提案したいのは、すべての社員に個別の役職を与えるという構想である。厨二っぽい例えをするなら、「二つ名」と言っても良い。「Laravelを極めし者」とか「JavaScriptの魔術師」のようにカッコいい二つ名があれば、モチベーションも上がるのでは無いだろうか。個人的には「疾風迅雷のナイトハルト」に憧れているので、良い二つ名を賜われるように上司へ掛け合ってみたいと思う。迷惑千万とはこのことか。

 

※追記1

個人的に監獄学園で気に入ったキャラクターを挙げるとしたら、緑川花さんの一択である。バイオレンスで前髪パッツンのボブとか天使ですか。花澤香菜さんの演技も狂おしいほど好きである。

 

※追記2

思えば心理学部に通っていた友人も、スタンフォードの監獄実験に近しいことを頻繁に行っていた。彼は「狂気的な実験を行う大学生」という役割に取り憑かれていたのかも知れない。ジンバルドー自身も、実験中はその状況に飲み込まれてしまい、正常な判断が出来なかったと述べている。